言葉に出来ないなら態度で・・・・




『よぉ、キョーヤ』
『・・・・・なにしに来たの?』
『いきなりそれはねぇだろ〜。久しぶりなのに』


 2ヶ月ぶりに会う愛しい恋人はいつものことながら冷たい。
放ったらかしにしているから当たり前なのかもしれないけど、久しぶりだからこそドラマみたいな感動の再開を期待するのに、恭哉にはそんなもの通用しない。
それもわかっちゃいるけど・・・・・・・やっぱりちょっとは、なぁ。


『恭哉に会いに来たに決まってるだろ?俺はすげー会いたかったのに・・・・。恭哉・・・・』


 俺が部屋に入ったとき以来こっちを向いてもくれず、ソファに座って書類に目を通している恭哉を後ろから抱きしめる。
久しぶりの感触、久しぶりの愛しい匂い。
触れた瞬間、我慢なんか出来るはずない。
それぐらいコイツは・・・・・魅力的。
 無理やりにこっちを向かせてその柔らかな唇にそれを重ねる。
なおも誘われるように甘く吸い付くと、少しではあるが恭哉も答えてくれて・・・・・。
薄く目を開けると恭哉の強気な目。
それを蕩けさせてやりたくて、何度も何度も口付けた。


『んっ・・・・ちょ・・・・ディ・・・・ノ・・・・っ・・・・』
『・・・・ん・・・・どした?』
『・・・・ハァ・・・・そんなにがっつかないでよ・・・・苦しい』
『あぁ、悪い恭哉。ちょっと飛んじまった』


 あまりにも夢中になりすぎてついやりすぎたようだ。
恭哉の目にうっすらと涙が溜まっている。
苦しさから出たものなんだろうけど。
それを親指で拭ってやって、謝るようにもう一度軽いキス。
ひょいっとソファの背もたれを飛び越えて恭哉の隣に座り、薄い胸にパタンと倒れこむ。
小さく「ただいま」と漏らすと、恭哉は軽くため息をついてから俺の背中に手を回した。


『久しぶりの恭哉の匂いだ・・・・・』
『変態じみたこと言わないでくれる?』
『んー・・・・もう変態でもいいや・・・・恭哉に触れたい』
『もう触れてるでしょ』
『ちげーって・・・・。ちゃんと・・・・・』
『っ・・・・・・。・・・好きにすればっ・・・・』


 俺の言葉の意味を理解した恭哉は一瞬固まった後ぷいっと視線を逸らしながら、それでも許してくれた。
それが可愛くて嬉しくて、俺は少しだけ笑って恭哉に口づけた。




『ぁ・・・・・ん・・・っ・・・』


 シャツのボタンを外してあらわになる白い肌に吸い寄せられるように唇を寄せる。
まずは首から。
鎖骨を軽く噛んで舌を這わせて、くすぐったさにのけぞった胸を撫でる。
まだ柔らかい突起に指が触れると恭哉の体が小さく震えてそれも少し硬さを増した。
そこに舌を這わせて舐めあげるとさらに芯を持ちツンと尖る。
紅さも増して白い肌に映え、それを口に含み吸い上げると恭哉の口から切なげに声が漏れた。
瞬間、力なく放りだされていた手が俺の頭をギュッと掻き抱く。


『そんなの・・・・・っもう・・・いい・・・・』
『焦らされんのいやか?』
『ん・・・・っ・・・』


 強請るように自分から唇を寄せてくる恭哉。
俺は驚きに目を見開いた。
あまり乗り気じゃないんだと思ってたがそうじゃないらしい。
恭哉もそれなりに寂しかったってことか?
そっけないのも全部素直に喜んでんの出せないだけってことか・・・・・。
そういうことなら・・・・・。


『恭哉・・・・俺、今日加減できないかも・・・・・ごめんな』
『えっ・・・・ちょっと、ディーノ・・・ぅあっ・・・』


 すでに反応していた恭哉自身に手を伸ばして軽く手を動かす。
それだけでピクピクと体を震わせる恭哉にちゅっとキスをしながら。
手の動きに合わせて恭哉も呼吸を合わせる。
だんだんと荒くなってくる呼吸が限界が近いことを示す。
しがみ付いてくる体を片手で抱きかかえて、さらに手の動きを早めると、恭哉はぎゅっと俺にしがみつき、かん高い声をあげて達した。


『恭哉また痩せただろ・・・・。ちゃんと食ってるか?』
『そんなこと・・・・今、言わなくても・・・・いいだろ』


 荒い呼吸を繰り返しながら途切れ途切れに文句を言う恭哉。
汗でへばり付いた前髪を指ですいてやって撫でる。


『気になったんだから仕方ねぇだろ。んじゃ・・・・・今からいっぱい運動してなんか美味いもんでも食べに行くか』
『・・・・・馬鹿・・・・・・ぁ・・・っ・・・』


 文句を言わせる前にその唇を塞ぎ、足を抱えあげた。
白い足にも口付けしてから秘めた場所を暴く。
そこを指でつつくをビクッと収縮して・・・・。
怖がらせないようにゆっくりと撫でる。
恭哉が出した白濁を潤滑剤代わりに塗りつけ馴染ませながらそこに指を埋め込んでいく。


『ぁ・・・・っ・・・・』
『痛くないか?』
『ふっ・・・・ぅ・・・』
『大丈夫そうだな・・・・』


 恭哉の顔色を伺いながらゆるゆると指を動かすと小さく声を漏らす。
中でクッと曲げるといいところに当たったようで前も反応してくるほどに善がった。
そうしながら徐々に指を増やし、そこを広げていく。
そろそろいいか・・・・と指を引き抜くと、恭哉のそこが引き止めるようにヒクついた。


『寂しがらなくてもすぐに代わりやるって』
『っるさい・・・・っ』
『・・・・・・入れていいか?』
『・・・・・早・・・くっ』
『力抜いてろよ・・・・・』


 なんとかそれだけ言って、恭哉のそこに自身をあてがう。
ビクッと腰を引く恭哉をを引き寄せてゆっくりと腰を進める。
久しぶりで少しキツイが苦痛はないようで・・・・・。


『キョー・・・・ヤ・・・・息詰めんな。ゆっくり吐いて・・・・』
『っ・・・は・・・ぁ・・・・っ』
『そうそう、挿入ってく・・・・・・だいぶ楽んなったろ』
『ぁ・・・・・ふっ・・・』


 恭哉の呼吸に合わせて腰を進めると、スムーズに挿入っていって・・・・・。
やっとのことで全部埋め込むことが出来た。
少しほっとして恭哉に軽く倒れこむ。
顔中にキスを繰り返し首を甘噛する。


『んっ・・・・ディーノ・・・・・ッ』
『なに?恭哉』
『・・・・離さないで・・・・・』
『・・・・そういう可愛いこと言うんじゃねぇよ・・・・』

 耳元で小さく囁かれた。
普段なら絶対に口にしない言葉。
だからこそ俺は理性を手放した。

 恭哉が善がったところを容赦なく突き上げる。
漏れる嬌声さえも飲み込むように深いキスをして。
絶えるようにソファに置かれたクッションを必死に握る手を取り指を絡めて何度も何度も口付ける。


『ぁ・・・・んぁっ・・・・』
『恭哉っ・・・・・キョー・・・ヤ・・・』
『・・・・っディーノ・・・・・・やぁっ・・・』


 少しも離れているのが嫌で恭哉の体を起こし膝の上に乗せる。
恭哉も同じなのか俺の首に腕を回してしがみ付いてきた。
それに答えるように下から突き上げるように腰を動かすと耳元で甘い声が漏れて結構クる。


『ゃっ・・・・おっきくしないで・・・・っ』
『あ・・・・わりぃ・・・・恭哉』


 少し苦しそうに悶える恭哉。
そろそろ俺もやばくて・・・・・。
一際大きく腰を動かした。
その瞬間、ぎゅっとしがみ付いてきたかと思ったら恭哉から信じられないほどの嬌声があがって、締め付けられた俺もそのまま恭哉の中で達した。







 ぐったりと俺にもたれこんでいる恭哉。
俺としては幸せだけど・・・・・。


『大丈夫か?』
『平気だよ』


 全然平気じゃないくせに強がる。
でも言い出したら絶対聞かない恭哉。
俺はただただ恭哉の髪を撫でた。
少しうとうとしてるようだ。
それだけ俺に心許してくれてるってことだよな?
嬉しくてつい笑みがこぼれて、頬にキス。


『ディーノ・・・・』
『ぉ?なんだ?』
『・・・・・・・・おかえり
『・・・キョーヤ・・・・・・・。・・・・ただいま』
『・・・・何笑ってるの?だらしない顔しないでよ』
『だって嬉しいしな』


 だらしないって言われても口がにやけて元に戻らない。
それぐらいに嬉しいってことで・・・・・。
恭哉はそんな俺を下から睨みあげたかと思ったら、急に首に手を回して俺を引っ張り寄せた。
そして・・・・・
唇に柔らかい感触。
もう1つ・・・・
頬にも同じ感触がして。
最後に・・・・
首を吸われた。
こんなことされたらしばらくだらしない顔は治まりそうもないよな。
 目を逸らす恭哉に俺もお返しに唇にキスを贈った。









                                                                   end