相互束縛




『ぁ・・・・あっ・・・・グリムジョーっ・・・・グリ・・・ッ・・』
『ウル・・・・・・っ』

 攻め立てると熱に浮かされたように何度も俺の名前を繰り返すウルキオラ。

耐え切れないというようにぎゅっと俺の首に腕を回ししがみ付いて離さない。

そのまま揺さぶると耳元から直接脳へと入ってくるウルキオラの上ずった甘い声。

甘えるような声はエロく俺をさらに誘う。

誘われるまま激しく揺さぶり、また乱れるウルキオラ。

それを繰り返し繰り返し・・・・・昇り詰めていく。




 ぐったりと横になっているウルキオラを真上から見下ろして・・・・・。

恨めしそうに睨んでくる力のない顔に口の端を吊り上げて笑い、ひとつ口付ける。

そのまま無防備にさらけ出されている白い首筋に唇を滑らせ、軽く歯を立ててみる。


『っ・・・ぁ・・・・』


 それだけのことなのに甘く痺れるような声を小さくあげるウルキオラ。

まだ体には快感の余韻が残っているらしく、ちょっとした刺激でも感じるらしい。

それがおもしろくて・・・・・顔を赤らめているウルキオラをさらに攻める。

とは言ってもさすがに激しくするつもりは毛頭なく、ただただじゃれあっていたいだけで。

覆いかぶさったままで何度も何度も首筋に口付ける。

ツーッと舌を這わせるとビクビクと体を小さく震わせ、背を弓なりに逸らす。


『ゃ・・・・グリムジョー・・・ッ・・・離・・・せっ』
『ぁあ。・・・・・・もうちょいな』
『今離せと言って・・・・ぅ・・ン・・・』


 鎖骨から顎までを舐めあげるとウルキオラは喉を逸らした。

それを機にその喉元にちゅっと吸い付く。

耳の下も・・・・・他の場所も。

散りばめる様に紅い花を咲かせる。


『ッ・・・グリムジョー・・・・あまり・・・つけるな・・・・っ』
『ぁあ?なんでだよ?ちゃんと見えねぇとこにつけてんだろ?・・・・・・・俺のモンっていう証』


 最後の言葉は耳元で低く囁く。

ビクッと肩をすくめるウルキオラの額にゆっくりとキスをすると、どこか不満げな顔。

俺は瞬時にウルキオラの言いたいことを感じ取り、今度は唇にキスをしてやった。

どうやらその考えは間違っていなかったらしく、満足そうな顔をしている。


『グリムジョー・・・・・』
『ん?・・・ッ?!』


 ふいに下から引っ張られ、ウルキオラがしがみ付いてくる。

そしてその瞬間に首に濡れた感触。

ツキンと柔らかな痛みの後、ウルキオラがさらに満足そうに離れていく。


『テメー・・・・つけやがったな?』
『俺のものだという証だ』
『!?・・・・へぇ・・・・あのよぉウルキオラ。俺の服だとこの痕隠れねぇんだけど・・・』
『じゃぁしばらく部屋から出るな』
『なっ・・・・』


 無茶苦茶なことを言ってくるウルキオラ。

俺のもの≠セと言ってくれたのは嬉しい。

出るな≠ネんてのも可愛いしな。

束縛されんのは嫌いだがウルキオラにされんならいくらでも・・・・・。

でもな・・・・・。


『無茶なこと言うんじゃねぇよ』
『俺のもの・・・・なのだろう?なら俺の言うことを聞いてもらう』
『・・・・・クッ・・・・なんだぁその理屈』
『間違っていないだろう?』
『まぁ・・・・な。ククッ・・・叶わねぇな。おもしれぇから言うこと聞いててやるよ』
『当たり前だ。俺のものなら・・・・・俺の傍いろ』


 まさかそこまで言われると思っていなかった俺は目を丸くした。

ウルキオラを見返すとジッと俺を見つめていて。

 フッと笑って指を絡めてポスッとウルキオラの上に倒れこむ。





『この痕が消えたって永遠に傍にいてやるよ』






 この痕が消えてしまっても

ずっとずっと二人でいることは必然で

あえて約束なんて女々しいまねしなくても

ずっとずっと一緒にいることが当たり前だから・・・・・・

離さない

離れない

お互いがそう思うなら

思い続けるなら

離れるなんて出来やしないだろ

あぁこれも束縛なのか

ただ・・・・

捕らえようとも捕らわれようとも思っちゃいない

二人でいれるならそれだけで・・・・

ただそれだけで・・・・・・




                                                                    end