言葉の魔法
深く口付けられるたび、体の奥が疼いて仕方ない。
グリムジョーが欲しくて欲しくて・・・・・。
快楽の世界へと導くその指、声、息遣い・・・グリムジョーの全てが俺を深く深く誘う。
『・・・・ぁ・・・・っ・・・・んっ・・・』
『どこもかしこも可愛いな・・・・ココも赤くなってるぜ?』
『んッ・・・ぃ・・・ッ・・・』
言いながら熟れた様に赤くぷっくら膨らんでいる胸の突起を指で弾かれる。
先刻まで散々しつこくグリムジョーに弄られ続けていたそこは痛々しい程にツンと尖っている。
実際敏感になっているそこは少し触られただけでも痛い。
痛いはずなのに、体に電流を流されたように甘く痺れる。
爪の先でカリカリと引っかかれると体がビクビクと跳ねて・・・・。
『・・・っ・・・・・・グリ・・・ッ・・・・』
『ぁ?痛いか?』
当たり前だろう、と呟くとグリムジョーは口の端を吊り上げて笑って目じりに口付けてきた。
そして・・・・・今度はその熟れた果実に舌を這わせる。
舌の先でくすぐる様に、ツンとした弾力をその舌先で楽しむように転がす。
指でこね回されるより痛みが幾分かマシだが・・・・。
『・・・・しつ・・・こいっ・・・・っ・・・・ぁ・・・・んゃっ・・・』
文句を言った瞬間にきつく吸われ声が上ずる。
ククッと喉の奥で低く笑うグリムジョー。
それを恨めし気に睨むと目があったグリムジョーは急に真剣な目になって・・・。
それに気を取られている間にグリムジョーは俺の足の間にスルッと手を伸ばしていた。
今日のグリムジョーはやけに焦らす。
それにしつこい。
俺自身に触れたのもこれが初めてではない。
さっきから触れては離し、また触れて。その繰り返しだった。
今度もまたそうだろうか??
『グリムジョー・・・・・もぅ・・・』
『やっと言いやがったな。いつ強請ってくるかって待ってた』
『くっ・・・・ぁ・・・ッ・・・・・』
ゆるゆると手を動かされ、散々焦らされていた俺自身は早くも限界を訴える。
ギュッと目を瞑って堪えていると、鎖骨に軽く噛み付かれて・・・・。
グリムジョーはそのまま唇を滑らせていく。
そしてまた突起に濡れた舌を這わす。
もちろん手は動かしたまま。
『ふっ・・・ぅ・・・ッ・・・・んンっ・・・』
『イってもいいぜ。もう限界だろ?ピクピクしてる・・・・・』
『ぅあッッ・・・・グ・・・リムジョ・・・ッ・・・んやっ・・・・・』
手の動きが速さを増し、濡れた音が部屋中に響き渡る。
グリムジョーの手の動きに合わせて荒くなる息も・・・・。
体がビクビクと痙攣しだし、俺はグリムジョーの肩を掻き抱いた。
体から力が抜けたと思った瞬間・・・・・
『あっ・・・・・ッ・・・・あぁぁぁッッ・・・・・』
俺はグリムジョーの手の中に吐き出していた。
ふわふわとした感覚。
グリムジョーが優しく口付けてくる。
荒い息を整えながらそのキスを大人しく受け、イった瞬間にしがみ付いた腕からズルズルと力が抜ける。
グリムジョーはそれを支えてくれながらゆっくりと体を横たわらせてくれた。
気だるさが残る体がベッドに沈みこむ。
その心地良さに体を預けているとすかさずグリムジョーは俺の足を持ち上げた。
俺が出したものをその秘められた場所に塗りつけるように指を這わす。
『ぁ・・・・まっ・・・』
『却下。待たねぇよ』
容赦なく突き立てられる指は、俺が出した滑りを借りて難なく挿入っていく。
苦痛はなく、むしろ喜んで受け入れているように・・・・。
『この辺・・・だな』
グリムジョーは呟き、中でクッと指を曲げる。
瞬間、ビクンと跳ねる体。
反応を示す俺自身。
『んぁ・・・・ッ・・・・・・』
グリムジョーはニヤリと笑って、その場所を引っ掻くように指を動かす。
そこを擦りあげながら何度も俺の中を往復するグリムジョーの指は、少しずつ広げられるそこに合わせて本数を増やしていく。
『すっげーやらしいな・・・・ココ。もういれていいか?』
『き・・・・くなっ・・・・ぁ・・・んっ・・・・』
俺のその返事を肯定と取ったらしく、グリムジョーはゆっくりと指を引き抜いた。
無意識にそれを食い止めるようにヒクつかせてしまい、グリムジョーがニヤニヤしながら俺を見る。
恥ずかしさに目を逸らすと、グリムジョーはそっと俺に口付け、さっきよりも大きく俺の足を開いた。
そして、散々慣らしたその場所に猛った自身をあてがった。
『ッ・・・・・』
『力抜いてろ。欲しいんだろ?』
『ふっ・・・・ぅ・・・』
ゆっくりと息を吐き出すと、それに合わせてグリムジョーが腰を進めてくる。
そこが広げられていく感覚と、上手く息が出来ないほどの圧迫感。
それなのに甘く痺れて・・・・・もっともっと奥へ欲しいと強請る体。
自分の意思とは関係なくヒクついてグリムジョーを奥へと導いているのがわかる。
それに反して、条件反射で逃げてしまう腰はしっかりとグリムジョーに押さえられている。
『ぁ・・・・・ぁっ・・・・んぅっ・・・はっ・・・・・』
とうとう全てを納めたグリムジョーはふぅっと息を吐いて俺に倒れこんできた。
『そんな締めんなよ・・・・』
『は・・・・ぁ・・・・』
髪を撫でられ頬にキス。
首に吸い付かれ思わずグリムジョーの頭を掻き抱いた。
少し硬めの髪に指を絡ませ、さっきやってもらったように撫でてみる。
グリムジョーはくすぐってぇ≠ニ首をひねった。
それに小さく笑うと、グリムジョーは少しムッとした後、ニヤッと笑った。
嫌な予感がした。
その予感は気のせいではなく・・・・・・・
『・・・・・・っ!?・・・・っ・・・・・ん・・・ふっ・・・・グリ・・・ムジョッ・・・・』
『遊びは終わりな』
途端に腰を使われて声が上ずる。
ゆっくりと揺さぶられて、グリムジョーが器用に腰を使い、さっき散々弄られた場所を擦りあげてくる。
俺が声を上げれば上げるほど強く。
『ぅあっ・・・・グリっ・・・・グリッ・・・・』
『・・・・ウル・・・・』
『ひぁ・・・・っ・・・・・・』
耳元で名前を呼ばれた瞬間、ビクンと腰が浮いた。
中も締め付けたらしくグリムジョーが息を詰める。
名前を呼ばれただけでこうなってしまう訳がわからず、カァっと顔が赤くなっていくのがわかり、ジッと俺を見つめているグリムジョーから顔を背けた。
『なんだぁ・・・?感じんのか?』
『ちが・・・・・っ』
『ウル・・・・・』
『んぅっ・・・・・』
ビクッと中を締め上げると、その分自分にも反動が返ってきて・・・・・。
ますますニヤニヤしているグリムジョーがムカつくのにどうすることも出来ない。
さらにグリムジョーは腰を送りながら・・・・・
『ウル・・・・好きだぜ・・・・ウル・・・』
『ぁ・・・っ・・・・ゃ・・・・・んっ・・・・』
『すげー好き・・・・・・愛してる・・・・・』
『んぁっ・・・・・んンッ・・・・も・・・・だま・・・・っ・・・』
『ウル・・・・・』
『っ・・・・ぅぁああッッ・・・・・・・』
『へ・・・・・?』
嘘だ・・・・・・・・。
名前呼ばれて・・・好きだの愛してるだの言われただけでこんな・・・・・。
グリムジョーも固まってる。
俺は顔の前で腕をクロスして顔を隠した。
さっきの比ではないくらいに顔が熱い。
今すぐここから・・・・グリムジョーの前から消えたい。
『お前・・・・・あれでイッ・・・・』
『・・・・黙れ死ね』
『そんなによかったのか?エロっちぃな・・・・』
『ぅるさ・・・・っ』
『バーカ。褒めてんだよ』
『どこが・・・・っ』
『顔見せろ』
手首を捕まれ、油断していた俺は簡単にその手を押さえつけられた。
それでも顔を背けぎゅっと目を瞑る。
グリムジョーがどんな表情でいるのかはわからないが俺を見ていることは確かだ。
だから余計に、俺は絶対に目を開けない。
その時ふいに唇に柔らかいものがあたる。
それがグリムジョーの唇だということはすぐにわかった。
感触を憶えるほど何度も何度もキスをしているから。
でも俺はかたくなに目を瞑ったまま。
グリムジョーは何度も何度も・・・・・顔中にキスを繰り返していたが、パタンとそれが止んだ。
飽きたのだろうかと思った矢先、耳にちゅっと音を立てたキス。
『ウル・・・・』
ビクンっとまたも強張る体。
グリムジョーは続けて低く言葉を吹き込んできた。
『目、開けろよ。じゃねぇとまた・・・・名前呼ぶだけでイかせてやろうか・・・?』
最後は一段と低い声で。
それに違う意味でビクッとした俺は、それまでかたくなに瞑っていた目をバチッと見開いた。
それを見たグリムジョーはしてやったり・・・とニヤニヤ笑って、唇に軽くキスをしてくる。
『なにも恥ずかしがることねぇだろ。俺の声に感じてんだからよ』
『どういう・・・・・意味だ?』
『お前は俺の全てに感じる。指にもコレ・・・・・・にも声にも、一つ一つの言葉にさえな。そんだけ俺のこと愛してんだろぉが』
自信満々に言うグリムジョー。
愛してるから感じる。
グリムジョーの全てを愛してるから、グリムジョーがくれるもの全てが愛おしくて感じる・・・・・。
『・・・・・そうかも・・・・な』
『かも≠カゃねぇ。そうなんだよ。言えよ。俺を愛してるって』
『・・・・グリムジョーを・・・・愛してる』
どちらからともなく唇を寄せ、深いキスをする。
背中に手を回すと、それが合図だったようにグリムジョーが再び腰を使いだした。
深い深い快楽の世界へと堕ちていくために・・・・・。
2人して荒い息を整えて・・・・。
先に落ち着いたグリムジョーは俺のことなどお構いなしに唇を近づけてくる。
抵抗する気力もなく、素直に受け入れるがすぐに息が苦しくなる。
グリムジョーもそこはわかっているらしく、啄ばむようなキスを何度も繰り返すだけに押さえてくれている。
汗でへばり付いた前髪をすくように撫でから、グリムジョーは俺の横に倒れこんだ。
だいぶん呼吸も落ち着いてきて、俺は自分からグリムジョーに身をすり寄せる。
グリムジョーも俺を片手で抱き寄せ、髪に口付けた。
『グリムジョー・・・・・』
『ぁ?なんだよ、ウルキオラ。もう1回したいのか?』
『馬鹿が』
『わかってるって。で?なんだよ』
『グリムジョーも・・・・・俺の全てで感じてるのか?』
『ぁあ?決まってんだろ。じゃねぇとこんなことしねぇよ』
ぐいっとふいに引っ張られ、グリムジョーは俺を自分の上に乗せる。
ぎゅっと強く抱きしめられ、撫でられるとなぜか安心した。
心臓の音が・・・・・早い・・・・・?
伺うように顔をあげるとグリムジョーと目が合って・・・・。
『聞こえるか?こんなんなんのお前にだけだぜ』
音と一緒にグリムジョーの声が響く。
それにすら安心して・・・・。
ぎゅうっとグリムジョーに抱きついた。
その瞬間、トクンッと心臓が跳ねた音もしっかり聞いた。
嬉しくなって自分から唇を寄せる。
グリムジョーもちゃんと答えてくれて・・・・・。
ゆっくりと唇を離した後、同時に呟いた。
『愛してる』
少しくすぐったくて2人して笑った後、もう一度、どちらからともなくキスをした。
end