晴天な大空




 二人で見た空は・・・・・・

あまりに綺麗すぎて、言葉を失った。





 その日見た空は、

雲一つない・・・・青い空。


青一色で覆われた現世は、あまりにも綺麗で・・・・・・


空の青意外にはなにもないはずなのに


不思議と寂しいとは思わなかった。


むしろ心が満たされるほどで。





『綺麗だな』



『あぁ・・・・・・・』




 綺麗としか言えない俺も俺だが、

グリムジョーから返ってくる言葉も一言だけ。



それも、

お互い上を見上げたまま。


視線を外すことさえ許さない空。







 どんなものにも・・・・・・・

特に現世にあるものになんて負ける気がしなかった。


どれも全て我々の手で簡単に潰せると思っていた。




 だが・・・・


この空にだけは

勝てる気がしないと

本気で思った。









 ふいに手を握られ、

その力強さに驚き、グリムジョーに視線を向けると、

唇に柔らかな感触。




 素直に目を閉じてそれを受け入れられたのは・・・・・・・・・


きっとこの空が




青すぎるせいだろう。




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