Merry Christmas




『今日がなんの日か知ってるか?ウル』

『今日・・・・?なにかあったか?』

『・・・・・・・クリスマスって聞いたことねぇの?』

『くりすます・・・とはなんだ?』




 わかってたけどな。

ウルキオラがクリスマス知らないだろうってことはわかってたが・・・・・本当にコイツはなにも知らないんだな。

 少し呆れながらも、はぁっとため息をついてパチクリと瞬きをしているウルキオラを抱き締めた。

大人しく俺の腕の中に収まるウルキオラは、それでも俺を見上げてクリスマスというものの説明を待っている。




『クリスマスっつーのは・・・・・・俺達みたいなやつらが一緒に過ごす日だ』

『・・・・・・・・俺達みたいな・・・・?・・・・・破面が過ごす日があったのか??』

『ちげぇよ』




 確かに俺の説明も正しくはないがな。

でも俺が言いたいのは破面じゃねぇっつーんだよ。

俺達みたいな・・・・・恋人同士が一緒に甘い時を過ごす日だ。


そう言ってやりたいのはやまやまだが・・・・・甘い時ってなんだよ・・・・と自分にツッコミをいれて、辛うじて恋人同士が過ごす日≠フなだということだけは伝えた。




『いつも一緒にいるのに変な規則だな。くりすますというものは』

『あーー・・・・・また特別なんだよ。プレゼント渡したりな』

『プレゼント??』

『あぁ。おら、コレやるよ』




 スッと取り出した袋をウルキオラに手渡す。

ウルキオラは驚きながらも受け取り、ゴソゴソとそれを開け始めた。

俺がウルキオラに渡した物は・・・・・紅いマフラー。

いろいろと考えてはみたものの、ウルキオラの欲しいものなんてこれっぽっちもわからなくて。

現世に行ったときにふと目に入ったものが、この紅いマフラーだった。

色の白いウルキオラに良く似合うと思ったから。

 ウルキオラはそれと俺を交互に見る。

俺はそんなウルキオラを見て、少し苦笑した後、ウルキオラの手からマフラーを奪い、首に巻いてやった。




『やっぱよく似合うな』

『もらってもいいのか?』

『ぁあ?そのためにやったんだろうが』

『・・・・・ありがとう。暖かい。・・・・しかし俺は何も用意出来ていないぞ?』

『あーーー・・・・別にいいぜ?今からもらうからよ・・・・・』

『はぁ?・・・・ンッ・・・・・』




 ニヤリと笑った後、俺はウルキオラの唇に自分のそれを押し当てる。

いきなりの深い口付けにウルキオラはくぐもった声を出すが、舌を絡め、唇をしつこく吸っているうちに甘いものへと変わっていった。

唇は繋げたまま、俺はウルキオラをベッドに押し倒す。




『はっ・・・・・リムジョ・・・・・なに・・・する・・・・』

『プレゼントもらう』

『用意していないと・・・・』

『だから、お前もらうからいい』

『そっ・・・・』

『ダメか?』




 耳にちゅぅっと吸い付いて、フッと息を吹き込むと、ビクッと震えるウルキオラの体。

耳の辺りに舌を這わせると、ウルキオラの体はより一層震えて・・・・・俺にしがみついてくる。

そのまま首筋に吸い付いて紅い痕を残し、ウルキオラの表情を伺うと・・・・・

熱に潤んだ瞳で俺を見上げる。




『もらっていいか?』




 もう一度確認するように問いかけると、肯定の意を示すようにぎゅっと強く俺に抱きついてきた。

礼の変わりにもう一度口付けて・・・・そとウルキオラの服を脱がす。

するりと・・・・・白い肌が見えて、ツンと尖る胸の突起に誘われるように吸い付いた。

舌で転がすと、ウルキオラの唇から甘い声が漏れて、それがさらに俺を煽る。




『ウル、どこが気持ち良い?』

『っ・・・・莫迦がっ・・・・ぁっ・・・・』




 意地悪く聞いてやるとウルキオラはサッと頬を朱に染めて、俺から視線を逸らした。

それなら・・・・と俺は下へと下がり・・・・・・ウルキオラ自身に指を絡める。

ヒクッと声を出すウルキオラの顔を見ながら、手を動かすと、徐々に呼吸の荒くなっていくウルキオラ。

声を抑えようと自分の指を口に当てている姿がなんとも艶かしい。

俺はそのウルキオラ自身をぱっくりと口にくわえ込んだ。

口の中で震えるのがわかる。

ゆっくりと口を動かして舌を這わせると、一際大きくウルキオラが鳴いた。

つま先に力を込めて、必死になにかを我慢するように。




『もっ・・・・ぁッ・・・ん・・・・グリっ・・・・・やぁっ・・・・』

『・・・・・・・・なにが・・・嫌だよ・・・・』




 少し口を離してそう呟くとウルキオラは頭を左右に振って乱れる。

熱に潤んだ表情で、限界なんだと悟った俺は、またもウルキオラを咥え込み、容赦なく攻め立てた。

ウルキオラは声を抑えることも出来ないほどに理性を飛ばして喘ぐ。




『んぁっ・・・・もっ・・・・・やぁッ・・・・・で・・・・る・・・・ぅっ・・・・・』

『・・・・・イッちまえ・・・・』

『・・・グリっ・・・・はなっ・・・・・してっ・・・・・やっ・・・・・もッ・・・・ぁ・・・・っ!!』




 口の中に広がる青臭さい味。

それをゴクッと飲み干して濡れた唇を拭い、ウルキオラを見ると、荒い息をついて脱力している。

気だるさが色っぽさをさらに際立てて・・・・吸い込まれるように口付けた。

苦しそうに俺の背中に手を伸ばしてぎゅぅっとしがみついてくる。

その手を取って、口付ける。

ニヤッと笑って、ウルキオラの息が整ったのを確認してからスッとウルキオラの口元に俺の指を近づけた。




『舐めろよ。しっかり濡らせ』

『んぅ・・・・・っ・・・・・・』

『いい子だ・・・・・』




 2本の指を口に含ませると、ウルキオラは丁寧にその指に舌を這わせる。

十分に濡れたところでズルッと口の中から出し、ウルキオラの足を抱え上げた。

ビクッとするウルキオラを安心させるように太腿の裏側を優しく撫でてやると、気持ち良いらしく、眉根を寄せた。

その隙にスルっと足の間にある蕾に指を這わせ、その周辺をゆっくりと撫でてやる。

ヒクッと反応するそこに指を1本押し当てて、ゆっくりと埋め込んでいくと、ウルキオラはたやすくそれを飲み込んでいった。

クッとくの字に指を曲げてある1点を押すと、ウルキオラはありえないほどにビクビクと反応して、甘い声を漏らした。

そこに当てるように指を出し入れしてやる。




『ぁ・・・っ・・・・ゃ・・・・・ンぅ・・・・・』

『ココがいいか?もう1本いれてやろうか?』




 一応断ってから1度中の指を引き抜き、もう1本添えてまたゆっくりと挿入する。

同じように出し入れしながらすこしずつそこを広げていくと、ウルキオラの腰が揺れるようになってきて・・・・




『そろそろ欲しいか?』

『・・・・・・っ・・・・』

『なぁ・・・・・俺はお前がほしい・・・・』

『ン・・・・・っ・・・・』

『ウルキオラ・・・・・・』




 意地悪く耳元で低く囁いてやると、ウルキオラは顔を真っ赤にしながら俺にしがみ付いてきた。

ぎゅぅっと強く俺にしがみつきながら・・・・




『・・・・・・俺も・・・・・ほしっ・・・・・グリムジョっ・・・・・』




 途切れ途切れにそう口にする。



マジで可愛いコイツ・・・・・・。



そう思ったと同時ぐらいにはもうすでにウルキオラを抱き締めて口付けていた。

その言葉で、その表情で理性が飛んじまうほど。




 それでもゆっくりと、俺自身をそこに宛がい、慎重に腰を進める。

クッと飲み込んでいくウルキオラの中は熱くて・・・・きゅぅっと俺を締め付ける。

その心地良さにイきそうになるのをグッと堪えて、やっとのことで全てを収める。





『はっ・・・・・ウル・・・・・』

『っ・・・・・ン・・・・・はぁ・・・・・っ・・・・』

『動く・・・・ぞ?』




 コクンと小さく頷くのを見て、俺はウルキオラの足を抱えなおし、腰をゆるゆると動かし始めた。

ウルキオラの感じるところを擦るように動かすと、そこに当たるたびにウルキオラがかん高い声をだす。

だんだんとスピードをあげて・・・・・・さらに激しく。

荒くなるお互いの呼吸が合わさって・・・・・。




『ぁ・・・・・っ・・・・リ・・・・・グリムジョっ・・・・・』

『ウルっ・・・・・』




 名前を呼ぶとさらに深く繋がった気がして・・・・・愛しさが増す。

愛しくて愛しくて・・・・・堪らなくて抱き締めた。

お互いが絶頂を迎えた後も・・・・・・・少しのズレも許せないというように抱き締めあった。

長い長い口付けをした。









『グリムジョー・・・・・プレゼント、本当にあれでいいのか?』

『なんだ?やりたんねぇか?』

『莫迦が。そういうことではない』

『わかってるよ。俺はお前が欲しかったんだからいいだろぉが』

『・・・・・』

『なんなら・・・・・もう1つ聞いて欲しいことがあんだけどよ・・・・』

『・・・??なんだ?』

『・・・・・・・・・ケーキ食わせろ』





 ボソッと口にすると、ウルキオラがプッと噴出す。

それを睨んでは見たが、ウルキオラにはきかない。

半分諦めていたのだが・・・・・





『そんなに膨れるなグリムジョー。それぐらいならしてやる』

『いいのか?!』

『あぁ。だが・・・・・・それでは俺がお前にプレゼントを渡した気にはなれなから・・・・・・』

『・・・・・??』






 ジッと俺を見つめるウルキオラを不思議に思いながらも見つめ返していると・・・・・・

スッとウルキオラが俺の耳に唇を寄せて・・・・・






『愛してる・・・・・グリムジョー』





ちゅっ・・・・・・・






『・・・・・っ?!?!?!』




 思いがけないプレゼント。

しかもキスのおまけつき。

驚きに言葉も出ない俺に、ウルキオラは少し頬を染めながら笑う。

その表情にもキュンとして・・・・・俺はぎゅっとウルキオラを抱き締めた。

そのしばらく後・・・・・、


なぜか藍染から配布されたクリスマスケーキを2人で食べて、聖なる夜を過ごした。

もちろんケーキは食わせあいっこして・・・・・・・・。










『言い忘れてたけどな、俺も・・・・愛してる。ウルキオラ』











 特別な日に、特別な言葉を、特別な君へ・・・・・・・





 Merry Christmas........






                                                                 end