眠れない理由
ベッドの中だというのにやけに冷える。ましてや隣にはグリムジョーがいて・・・・・・グリムジョーも寒いのか俺の体を抱きしめている。
眠っているくせに・・・・・・それでも俺を離さない力強い腕。
・・・・・・眠れない。
目を閉じてジッとしているのに。頭が妙に冴えていて眠りに落ちてくれない。
静かに目を開けると目の前にはグリムジョーの顔。
眉間に皺はなく、いつもより幼く見え、それがどこかおかしくて自然と笑みがこぼれる。
起こさぬように・・・・・。
少しでも身じろぐとグリムジョーが目を覚ましてしまうから。
ジッと眠気がくるのを待つ。
別にめずらしいわけじゃない。
時々あるのだ、こんな日が。
決まってなにか悩んでいたり不安だったりするときはいつもこうだ。
グリムジョーと一緒に眠るようになってからはそんな日も減っていたのだが・・・・・。
・・・・・・俺はなにを不安に思っているのだろう?何を悩んでいるのだろう?
何も不安になることなどないのに・・・・・。
『眠れねぇのか?』
その声に驚き目を開けると、グリムジョーの閉じていた目がゆっくりと開かれた。
俺の腰に回っていた手が徐々に上へと滑り、頬に添えられる。
『・・・・起こしたか?』
『いや。起きてた』
驚いた。寝ているとばかり思っていたから・・・・。
コイツは俺が寝ていないのに気付いていたのか。
『なに不安がってやがる?』
『・・・・・』
以前、1度グリムジョーに眠れない訳を話したことがあった。
そういえばあの時も、グリムジョーは俺が眠れないのに気付いていたな。
なぜコイツはいつも俺の些細な気持ちに気付いてくれるのだろう?
『グリムジョー・・・寒い・・・・・・』
そんなものはただの口実。
もっとグリムジョーに近づきたかっただけだ。
グリムジョーは軽く頬をかいてから俺の体を強く抱きしめた。
トクン、トクン・・・・と脈打つグリムジョーの鼓動が俺の全てを安心させる。
『覚えていたんだな・・・』
『ぁあ?何をだ?』
『眠れない訳の話だ』
『あぁ〜・・・・・テメーが弱音吐くなんざ珍しかったんでな』
―――――――――バーカ。テメーの話、忘れるわけねぇだろ。
『そうだな』
確かに俺はめったに弱音など吐かない。
めったにというより・・・・・・初めて他人にそんなことを口にしたと思う。
たぶんグリムジョーだから・・・・・・・。
俺はさらに強くグリムジョーに擦り寄った。
覚えていてくれたことが嬉しくて。
『だからよぉ、何不安がってんだつってんだよ。今更隠すこともねぇだろ』
『それは・・・・・そうだが・・・』
別に言うことをためらっている訳じゃない。
俺にもわからないんだ。なにがそんなに不安なのか。
だから・・・・・説明も出来ない。
そうグリムジョーに伝えるとグリムジョーは『ぁあ?なんだ・・・そりゃぁ』と顔をしかめた。
しかしその後すぐ、グリムジョーは俺の体を組み敷いた。
小さく身じろいでもグリムジョーはビクともしない。
『なにす・・・っ』
『言えよ・・・』
『はぁ?』
俺を見下ろしながらグリムジョーが呟く。
言っている意味が理解出来ず、今度は俺のほうが顔をしかめる番だった。
『1人で考え込んでんじゃねぇよ。眠れねぇなら俺を起こせ。一緒に起きて、テメーが眠くなるまで話し相手にでもなってや
るからよ。・・・・・・・なんのために一緒に寝てると思ってんだバーカ』
そう言ってニヤリと笑う。
それがどれだけ俺を嬉しくさせるか・・・・・・わかっているのだろうか?
『ありがとう・・・・・・グリムジョー』
『へっ・・・・・・泣くんじゃねぇぞ』
『誰が泣くか』
優しく目じりを擦る手に自らの手を重ねる。
キシッとベッドが沈んで、それと同時に優しく触れる唇。
『不安なら、一晩中抱いててやるよ。俺のことしか考えらんねぇように』
『・・・・・バカが』
憎まれ口を叩きながらも、そんなことおかまいなしに体を
すり寄せてくるグリムジョーの背中に腕を回した。
『っ・・・・んっ・・・』
さらけ出された首筋に吸い付かれ思わず声をもらす。
ちゅくっと音を立てて離れ、唇はそのまま下へ辿り鎖骨をなぞる。軽く歯を立てられ、息を詰めると、同じ場所を舌が辿る。
しばらくそれを繰り返した後、また下へと滑り、胸にいくつもの紅い痕を残していく。
『ぃ・・・ッ・・・・グリッ・・・痛い』
強く吸いすぎだ、と文句を言うとまたよからぬ顔で笑う。それに少し構えると、大丈夫だというように何度も口付けられる。
その口付けに安心していると、グリムジョーの手が俺の体を這い、胸の突起をかすった。それにピクッと体が反応する。
気をよくしたグリムジョーは胸全体をさするようにしながら、指でそれを弄る。しつこく指の腹で擦られたそれはすぐに芯を持ち、ツンと立ち上がった。
『えらくうまそうだな・・・』
『んぁ・・・ッ・・・』
グリムジョーは紅く色づくそれを舌で転がしながら時折、舌先で押しつぶすように愛撫していく。目だけは俺に向けて、俺の反応を見ながら。そしてちゅくっとそれに吸い付いた。
『ひぁッ・・・ゃ・・・・ッ』
何度も吸いつき、もちろんもう片方も指で刺激していく。優しく擦っていると思ったらふいに爪で引掻かれ、きゅっと摘まれる。
『ゃ・・・・ッ・・・つッ・・・』
『んな痛かったか?』
謝る様にペロペロと舐めあげる。その舌使いがやけにいやらしくて俺は目を逸らした。
それを見逃すほどグリムジョーは甘くなかった。
突起を弄っていた手をそろそろと下へ持っていき、俺とグリムジョーの間で震えている俺自身を握る。油断していた分刺激が強く感じられて・・・・・。
『ぁ・・・ッ・・・・グリ・・・やめっ・・・ふぁっ・・・』
『やじゃねぇだろ?触って欲しかったくせによ』
ゆるゆると動かされる手の動きに合わせて声が漏れる。その声を抑えたくて唇を噛むと、それに気付いたグリムジョーが俺の唇に深いキスを落とす。
『ン・・・ッんふ、・・・・は・・・ぁ・・・っ』
舌が口内を犯し、息をすることもままならないほどの激しいキス。
『声出せよ。我慢すんじゃねぇ』
『ぃあッ・・・、ゃぁんッ・・・』
トロトロと蜜が溢れる先端を強く擦られ一際高い声が口から発せられる。
与えられる強烈すぎる快楽をやりすごそうと目をきつく閉じると、さらに刺激が強くなったように感じられたが、うまく目が開けられない。荒くなる息も全て奪うように何度も何度も口付けられる。
『気持ちいいか?』
『はぁ・・・・んッ・・・・グリ・・・・ムジョー・・・・ふっ・・・やぁ・・・』
口に出すのは恥ずかしく、コクコクと頷くと優しく唇を吸われる。そのあと、ふいにグリムジョーの気配が下へと移動した。その瞬間、
俺自身が生暖かい何かに包まれ、バッと目を開けて下に目をやると、グリムジョーが俺のを咥えているところで・・・・。
とっさに手を伸ばしグリムジョーの髪を引っ張る。
『や・・・っ・・・やめろグリムジョーっ・・・・離せッ、はなっ・・・ふぁ・・・っ』
形をなぞるように舌を這わされ舐めあげられる。
ゾクゾクと体を走り抜けるなにか。まるで電流でも流されたかのような感覚に体が小さく痙攣する。
まだ少し残っている理性で手の甲を唇に当て、声を抑えようとするのに、抑えきれず溢れ出る声を止められない。
『も・・・・やぁ・・・・グ・・・リム、ジョ・・・ゃ・・・・ぁ』
『そればっかりだなテメーは。ちったぁ素直に言えよ・・・・』
――――――気持ちいい・・・・・・ってな。
再び口に含まれ、生ぬるく湿った感覚がそこから直に伝わってくる。
さっきまで残っていた理性も、もぅ欠片ほども残っていない。
グリムジョーの髪を引っ張っていた手にも力を入れることが出来ず、強請る様に絡み付いているだけ。
そんなのはなんの抵抗にもならなくて、グリムジョーの口内に犯されていく。
『グリッ・・・・ほんとに、離せッ・・・・は・・・なして・・・・っ』
俺の訴えには耳も貸さず、ただ黙々と追い詰めることだけに専念している。
俺は自分自身の限界を感じ、力が入らない体に無理やり力を入れ、グリムジョーの髪を掴む。
それでも口を離してはくれないグリムジョー。本当にヤバイ。
『もっ・・・出るッ・・・から・・・・口・・・離せ・・・グリッ』
『はぁ・・・・・・・、っせぇな。出しちまえよ』
やっと口を離してもらえたと思ったのも一瞬で・・・・俺の顔から血の気が引いていくのを感じた。
グリムジョーが何をしようとしているのかがわかったから。
『嫌だ・・・・嫌だグリムジョー!!・・・やぁッ・・・』
咥えられた瞬間強く吸われ、限界だった俺はそんな強い刺激に耐えられる訳もなく、グリムジョーの思惑通り口の中に全てを吐き出した。
『は・・・ッ・・・・はぁ・・・何・・・飲んで・・・・・』
荒い息を整えながら、濡れた唇を拭った指にペロっと舌を這わすグリムジョーを睨む。
『うまかったぜぇ』
『そんな訳あるか・・・・バカが』
屈辱・・・ということもあるが、ひどくグリムジョーがやらしく見えて
・・・見ていられなくて目を逸らす。
その俺の顎を捉え、上を向かせるとグリムジョーはまた俺に口付けた。少し苦い・・・・・。すぐに自分の出したものだと気付き、グリムジョーの胸を押して唇を離す。
『キス、嫌かよ?』
『・・・・・・今は・・・・その・・・・』
先が言えず口ごもっていると、グリムジョーは俺が言おうとしていることがわかったようで小さく『あぁ・・・』と呟くと、なにを思ったのかさっきよりも深く唇を重ねてきた。
ふりほどこうにもさっきのようにはいかず、手も押さえつけられる。
『はぁ・・・嫌がんなよ。自分のだろ?』
『それが嫌だといっ・・・・んぐッ』
唇が離れたと思ったら次は指。文句を言う俺の口を塞ぐようにグリムジョーは自分の指を2本、俺に咥えさせる。
2本バラバラに動く指に口内をくすぐられると変な気分になってくる。舌を優しく撫でられるとくすぐったくてむず痒くて・・・・・鼻から甘ったるい声が抜ける。
『よく濡らしとけよ』
『ん・・・・ふぅ・・・・』
口の端からツーっと溢れ出した唾液が流れ、グリムジョーは俺の口から指を引き抜いた。
そして、俺の足を左右に開くと秘められたそこに濡れた指をあてがった。
ビクッと強張る俺を安心させるように、
腿の裏側を優しく撫でる。その間も、いきなり指を突き立てるようなことはせず、周辺を濡らし解していく。
何度もグリムジョーを受け入れ、慣れているはずのそこ。しかしグリムジョーは毎回丁寧に解していく。
俺が口に出さないだけで怖がっているのをわかっているからだろうが・・・・・。
『挿れるぞ?力抜いてろよ・・・』
『ん・・・・っ』
十分に解されたそこはいとも簡単にグリムジョーの指を飲み込んでいく。
俺が感じるところをわざわざ探さなくても十分にわかっているグリムジョーはそこばかりを必要に擦る。
『ひっ・・・ぁ・・・・やぁっ・・・・』
押さえられていない無防備に投げ出された方の足が、堪えきれずに宙を蹴る。意識とは関係なく、体が快感に犯されて自然にそうなる。
押さえられているほうも小さく震えている。
さっきイッたばかりだというのに、俺自身はまた熱を持ち主張を始めた。先から蜜まで流し、伝い落ちていくほど。
『ウル・・・いい感じに濡れてこっち挿れやすくなったぜ?』
『いちいち・・・・言うなっ・・・ぁ・・・・く・・・っ』
いつのまにか増やされている指も苦痛に感じない。
こっちがじれったくなるほど慣らされた。今日はやけにじれったい・・・・・。いつもならもぅとっくに・・・・・。
荒く息をつきながら生理的に滲む涙で潤んだ目をグリムジョーに向けるとニヤリと笑う。
『そろそろ欲しくなったか?欲しいなら言えよ』
『な・・・・っ』
『言わなきゃわかんねぇからな。・・・・・・俺に黙って1人で起きてた仕置きだ』
『そんなっ・・・・』
関係ないだろう。俺は起こすと悪いと思って起こさぬようにしていたのにそこを怒られる意味がまったくわからない。
『ぉら。こんなに欲しそうにしてやがんのに・・・・・まだいらねぇのか?』
『んぁ・・・ッ・・・・はぁ・・・・』
胸の突起に吸い付かれ、思わずグリムジョーの頭を抱きかかえるようにしてしまった。
それが自分から引き寄せているようで、グリムジョーも好機とばかりに舌を這わす。
それでもなにかにしがみ付いていなくては我慢できなくて・・・・・。
『ん・・・・も・・・・・グリムジョーッ・・・・』
『ぁあ?んだよ』
『は・・・っやく・・・・・・れて・・・・ッ』
『・・・・・テメーにしちゃ上出来か』
『んっ・・・・ぁ・・・・グリ・・・』
俺の唇をすばやく奪うとグリムジョーは指を引き抜いて足を左右に割り開いた。
『力抜いてろよ・・・・』
それだけ言うとグリムジョーも限界だったのか、それでも一気に貫くようなことはせず、ゆっくりと腰を進める。
ググッと圧迫されるような感覚に息を詰めながらもなんとか逃がして、グリムジョーを受け入れる。
『はっ・・・・ウル・・・・もっと力抜け。動けねぇ・・・』
『ん・・・ッ・・・・無理に決まってる・・・・だろ』
『無理じゃねぇだろ・・・・』
俺自身に手が添えられ軽く握られると俺の体から一瞬力が抜ける。
それをチャンスにグリムジョーが腰をゆっくりと使いだした。
『ゃ・・・んぁッ・・・んン・・・ッ』
『ウルキオラ・・・・・ウル・・・・』
熱っぽく名前を呼ばれるだけで感じる。
胸の奥底からなにかが溢れ出るような・・・・・。
その感覚は決して不快などではなく
・・・・・愛しさに近い感覚。
この感覚をグリムジョーとも共有したくて・・・・・でもどうしたら伝わる?名も知らないこの感覚をどうすればグリムジョーにわかってもらえるのだろう?
『ふぁ・・・・グリッ・・・・グリムジョー・・・』
『ん?苦しいか?』
そうじゃなくて・・・・・苦しいのは苦しいが・・・・・違う意味で苦しい。もどかしい・・・・・。
伝わらないならしょうがない。ただこのもどかしさをどこかにぶつけたくて、俺はグリムジョーの背に手を回した。しがみ付いた・・・・という表現の方があっているかもしれない。
『ウルキオラ・・・?』
俺のいつもとは違った様子に気付いたのか、グリムジョーが
俺の体を支えながら背中をさする。
なぜこんなにも愛しい・・・・・・。
『グリ・・・・ッ・・・・愛してる・・・・グリムジョー・・・・・』
溢れた思いはそのまま言葉になって溢れ出す。さっきの思いを共有できなくてもいい。
俺の気持ちが伝われば、それでいい。
『くっ・・・ウル・・・・・・ッ』
『ゃ・・・あぁぁ・・・・・ッ』
急にグリムジョーが弾けて、俺も目の前が真っ白になったと思ったら次の瞬間には全て吐き出してしまっていた。
『初めてだな。テメーがあんなこと口にするのは』
『そうだな・・・・・・』
グリムジョーを背もたれに・・・・・と言ったら聞こえが悪いが、後ろから
抱きしめられている状態で・・・・・。頭に顎をグイグイと押し付けてくるから痛くてしょうがない。
だが・・・・・ニヤニヤとした顔で話してくるから顔を合わせたくなくて黙っている。
『なぁウル、まだ不安か?』
『・・・・・・・そのことだが・・・なぜ不安だったのかわかった気がする。不安と言うか・・・・・悩みか』
『ぁあ?なんだったんだよ?』
妙にすっきりした気分だ。
俺は無意識のうちに悩んでいたらしい。
いつも言い出せなかった言葉。どこかためらっていた。口にするのが怖くて。
『“愛してる”と言ってすっきりした』
『・・・・つーとあれか?テメーは俺にずっと言いたかったってことか?』
『・・・・・知らん』
グリムジョーが背後で笑っている。くっついた背中からそれが直に伝わってくる。
それと同時に強く抱きしめられ、回ってきた腕に手を添える。
『仕方ないだろう・・・・なにか・・・・』
『胸の奥が熱くなった・・・・・だろ?』
『なッ・・・わかるのか??』
思わず振り返りグリムジョーを見つめてしまう。
絶対に伝わらないと思っていたのに・・・・・。
『あたりめぇだろ。俺もなったからな。“愛してる”って言われたときに』
本当にコイツは・・・・なにもかもわかってくれる・・・・・。
ほらまた・・・・・さっきと同じような感覚。胸の奥が熱くなる。それと・・・・・
『心臓を捕まれたようになるのもそうか?』
『そうだろ。なぁウルキオラ・・・・・・・』
―――――――――アイシテル。
耳元で囁かれた言葉。
生まれて初めて言われた。グリムジョーに言われるのはこんなに嬉しいんだな。
グリムジョーも俺が言ったときこんな気持ちだったか?
『今キュッとしまっただろ?ココ』
そう言ってトンと俺の左胸を指す。
その手を取って自らの唇に押し当て、ちゅっと音を鳴らして離す。
『お前も、しただろう?』
逆に聞いてやると一瞬固まっていたグリムジョーがククっと喉を鳴らして笑った。
その後、体を向き合うようにされ、抱きしめられた。
しばらくそのまま会話もなく、グリムジョーが何も言わないから俺も
黙って抱きしめられているだけになる。その時間があまりにも心地良くて・・・・・さっきまで来なかった眠気が今になって出てくる。
不安も悩みもなくなったということだが・・・・・寝てしまうのはもったいなくて。その時すぐ耳の近くでグリムジョーが静かに口を開いた。
『眠れそうか?』
『・・・あぁ。お前のおかげだな』
『今度黙って起きてやがったらあんなもんの仕置きじゃすまさねぇぞ』
『わかってる・・・・・・』
『それと、思ってることは悩みになる前に言え』
『あぁ・・・。わかっ・・・・・』
『・・・・・ウル?・・・・・寝ちまったか・・・・』
自分の腕の中で眠るウルキオラを起こさぬよう静かに横たえ、自分も隣に身を沈める。
顔にかかる髪を掻き揚げてやり再び自分の腕の中に収めた。
眠れないならいくらだって付き合ってやる。
不安なら一晩中だって抱きしめててやる。
悩んでるなら一緒に答えを見つけてやる。
だから隠すなよ。全部俺に見せればいい。さらけ出せばいい。
『愛してる・・・・ウルキオラ』
腕の中、静かに眠るウルキオラの額に軽くキスをして、自分も深く落ちていった。
end