ヒルセナ?というよりヒル魔+セナという感じ。先輩後輩。

『うぅ〜・・・・寒いぃ・・・』
まだ開ききっていない目を擦りながら家を出たのにこの寒さにさすがに目が開く。
朝練のため、みんなよりは早く登校。日が昇りきっていないためか、温度もかなり低い。
それに、今日は少し早く家を出た。もっともっと上手くなりたいから。負けたくないから。
あの人と・・・・・クリスマスボウルに行きたいから・・・・・。


誰もいないだろうと思っていたのに・・・・・・・。
部室のドアを開けるとそこにはヒル魔さんがいた。
早くも着替えて、なぜか背に銃を背負って・・・・・。朝練ですよね・・・?
『早ぇじゃねぇか糞チビ』
『あ・・・おはようございます!・・・・ヒル魔さんいつもこんなに早いんですか?』
『あ?あぁ・・・・大概な。さみーから早くドア閉めやがれ!んで早く準備しろ!!』
ガシャッと銃を構えられて、慌ててドアを閉め着替えを始める。
わたわたと着替え始めるとヒル魔さんも銃を下ろしイスに座った。
『あの・・・・ヒル魔さん・・・』
 着替える手を動かしながらヒル魔に話しかけると、無言で・・・・それでもこっちに意識を向けてくれていることはわかった。
だから僕は先を促す。
『僕・・・強くなりたいんです。だから今日もいつもより早く来ちゃって・・・・・』
『・・・・・どんな練習するつもりでいやがった?』
『え・・・・それは・・・・とりあえず走って・・・・』
『糞バカチビ。ただがむしゃらに走ったって体壊すだけだろうが』
『そぅですよね・・・・でもよかった、ヒル魔さんがいてくれて。・・・・・クリスマスボウル・・・・行きたいです』
『・・・・・行きたいじゃねぇ。行くんだよ』
そこ間違ってんじゃねぇ・・・と少し怒られる。
でもそうだった。“行きたい”じゃダメなんだ。“行く”んだ。そのためには・・・・・・
『明日からも・・・・早く来ていいですか?』
『・・・遅刻しやがったらどうなるかわかってんだろうな?』
『はぃ!!絶対しません』
嬉しくて自然とこぼれた笑み。
『・・・用意出来たんならさっさと行くぞ!出やがれ!!』
ヒル魔さんがガタっと立ち上がる。
着替えるの待っててくれたんだ・・・・・とそれにも嬉しくなって急いでヒル魔さんの後を追って駆け出した。
あの人と一緒に・・・・・・・歩いていく。




骸+犬+千種

『ねぇねぇ柿ピー』
『・・・何?』
『アレうまそうなんらけど〜・・・・』
前方にあるのは・・・・いや、居るのは骸様のみ。
そのほかは壁とか・・・・・物なんてないしましてやうまそうなんていうものはない。
・・・・・・まさか・・・・・骸様のパイナッポー??いや・・・髪型・・・?
『犬・・・・また骸様に怒られるよ?』
『んぁ?だってほんとにうまそうなんらも〜ん。柿ピーも一緒に食お?』
『バカか?』
『もぉいいびょん!お前なんか知らねぇ!そのボンボンでもかじっとけ!!骸さぁ〜ん!!そのナッポーくらさぁ〜い!!』
あぁ・・・バカだ。
怒られるの解ってて飛んでいくなんて・・・。
もういいや。めんどい。犬なんかに付き合ってられない。
これから目の前で起こるのは見飽きたいつもの日常。
でもそれがなぜか・・・・楽しかったり・・・。
『クフフ。犬はそれほどまでに僕と遊びたいんですか?』
『そぉれすね!!なにしまふ?俺はやっぱボーリングとかぁカラオケとかいいと思いまふ!』
『僕は犬を縛り付けて〜犬を殴ったり、犬を蹴ったり・・・そのほかにもいろいろしたいですね!』
『わぁ〜・・・・全部俺にですかぁ〜?』
『そうですよ?ぜ〜んぶ犬にです』
『・・・・骸さんもしかして怒ってまふか?』
『怒ってるように見えますか?(はりついた満面の笑み)』
『(やべぇ・・・超怒ってる・・・)・・・・』
『さて、犬はさっきなんて言いましたか?』
『え?ボーリングとかカラオケとか・・・でふか?』
『その前ですね』
『・・・・・;;』
こぇ〜!!!超こえぇって!!!!張り付いてる笑みが!!!
つーか言わなきゃ余計にヤバイ?俺ピーンチ!!
言わなきゃココで半殺し。言っても結局半殺し??
いや・・・殺されるかも〜俺マジヤバ〜イ・・・。
とにかくちょっとでも生きるためには言うしかないびょん!
『・・・・な・・・ナッポー・・・くらさ〜い・・・・でふか・・・?』
『よく言えましたねぇ犬。まさか覚えてると思いませんでしたよ』
え??なに??許してくれそうな感じ??
言ってよかった??ラッキー!俺って超ついてる〜。
『で・・・僕が今ナッポー持ってるように見えるんですかね???』
瞬間俺は凍りついた。骸さんは笑ってる。
けどさっきとは明らかに違うドス黒い何かを感じるびょン・・・;;
あぁ。俺の人生今日で終わったな・・・楽しかったびょん。ありがとみんな・・・さよならみんな・・・・。
ってそんな知り合いいねぇし!!
『え〜っと・・・・・骸さん見てたら無性にナッポーが食べたくて食べたくて・・・・
だから決して骸さんがナッポーに見えたわけじゃないんれすよ〜?マジで・・・』
『いえ・・・骸様。さっき犬は骸様を見て、“あの骸さんの髪型はどう見てもナッポーにしか見えないびょん・・・
絶対果物のナッポーだびょん!それ以外ないびょん”・・・と言っておりました』
『んな!?言ってねぇびょん!!俺はうまそうしか言ってねぇびょん!!』
『どっちにしろ言ったことは事実ですね。さようなら犬』
『んあ?!ちょっっ!!骸さんっ?!柿ピーのアホー!!!キャンッ』
ほんとにバカなやつ。
ほらね・・・・めんどいと思うのについつい口出しちゃうんだ・・・。
あ・・・犬ほんとに死んだかな?動かなくなった・・・毎回こうなのに懲りないんだから・・・・・。
それぐらいじゃないと面白くないけどね・・・。




ツナ語り

ずっと歩いて行けたらいいな。


正直な話、俺がマフィアのボスになんてなれるわけないって思ってる。
殺しの世界なんて・・・・俺には合ってないと思ってる。
だけど・・・みんなと歩いていきたいんだ。
ずっとずっと・・・・・。
今までの俺が変わった・・・変えてくれたみんなと・・・・。
ダメツナの俺の周りになんて人なんか集まらなかった。
でも今は・・・・・
獄寺くんがいて・・・・山本がいて・・・
ランボもイーピンもビアンキも風太も・・・・
ディーノさん、ハル、京子ちゃん、お兄さん、雲雀さん・・・・
そしてなによりリボーンがいる。
あんなにたくさん俺の家に入ってくるなんてことなかったんだ。
毎日毎日・・・・・爆弾とか銃とか・・・
無縁だった危ないことばかり起こるけど・・・
それでも・・・・誰もいなかったころより断然楽しくて・・・・
明日がくるのがこんなに待ち遠しい。
朝から聞こえる獄寺君の大きい声とか・・・・
走ってくる山本とか・・・・
喧嘩する2人とか・・・・
周りはちょっとっていうかかなり変な人たちばっかりで・・・・
でも・・・振り回されながら・・・・幸せだと思ってたり。
リボーンのおかげかな。
リボーンがいなきゃ京子ちゃんともしゃべれなかったし・・・・・
獄寺君にも合わなかっただろうし
・・・・・山本とも仲良くなってなかった。
いやな事から全部逃げて・・・・
逃げて逃げて逃げて・・・・
こんなに人生が楽しいなんて知らなかった。
知らないまま・・・・・一人で生きていくところだった。

歩いていきたい・・・・みんなと一緒に。
このままみんなでいたい。
並盛で・・・・高校生になっても・・・・。

俺が・・・・ボスになったら・・・みんなでいれる?
でも・・・ボスになるのは怖いんだ。
マフィアの世界で・・・・・ボスはファミリーを守らなきゃいけない。
そんなこと俺に出来るのかな?守ってもらうんじゃだめなんだ。
まだ俺はそんなに強くない。
みんなの命背負える・・・自信ない。
もし・・・・それが出来るぐらい強くなれたら・・・・・
強くなれたら・・・・・・・


みんなで歩いていけるのかな??