幸せ感じる
2人して裸でベッドの上に寝そべって。
いわゆる情事後。
甘えたい気持ちも今なら素直に出せて、本能のままにヒル魔に擦り寄る。
ヒル魔は・・・・・・
優しいけどしつこい。
今もずっと、
まだヤリたりないように俺の体を撫で回している。
前に一度あまりにしつこく撫で回してくるから
“ヤリたんねぇの?”
って聞いたことがあった。
でも返ってきたのは
“いや・・・”
という一言。
ヤリたりねぇわけじゃなくて、ただ俺の体に触れてたいんだってさ。
俺はそれを聞いたとき、少し笑った。
この悪魔が子供のように思えて。
可笑しくて堪えられなかった。
案の定、軽く蹴られたけど。
それすらも可笑しくてしばらく収まらなかった。
ヒル魔はこうしてヤった後、必ず俺の体を撫で回す。
これがヒル魔の甘えの現われかな?とか思ったりもする。
たまにキスとかもくれるし。
この時間が結構好きだったり・・・・・。
にやける顔を隠したくてヒル魔に背を向けるように体を反転させると、すかさず後ろから抱きしめてくる。
密着したヒル魔の胸から背中越しにトクントクンと鼓動が伝わってきて、暖かい。
ちゅ・・・・・・・・
『っ・・・?!』
ふいうちで背中にキス。
ゾクッと背筋が粟立つ。
その反応がおもしろいのかヒル魔は何度も背中にキスを落とす。
その度にゾクゾクする体。
『んっ・・・・くすぐってぇ・・・・っ』
『感じてんのか?』
『うっせぇ・・・・なっ・・・・やめろって』
たまらずまた体を反転させてヒル魔と向かい合わせ。
ニヤニヤする悪魔の顔。
あぁ・・・・そうか。
『俺にこっち向いて欲しかったんだな』
『・・・・・そうかもな』
意外と素直に認めるヒル魔。
ヒル魔もこの時間が好きなんだな・・・・って。
幸せ。
今度は俺から上機嫌で
同じく上機嫌な悪魔に1つキスを贈ってやった。
end