one's wedding bed
あれから犬飼のセクハラを受けつつも聞き流したりたまに殴って黙らせたりして、7時ごろ晩御飯を食べた。
犬飼の要望どおりオムライス。やっぱりおいしいと食べてくれて、俺もその食べる姿を見てたら初めて作ってやったときのことを思い出したりして・・・・。そんな思い出話で盛り上がった。
食べ終わった後、一緒に皿洗いして今はテレビを見てのんびりしているところだ。
その間にちゃんとお風呂も沸かしてある。
テレビではお笑い番組がやっていて、みんな結構おもしろくて俺も犬飼もケラケラと笑っていた。昔からお笑いにうるさい俺達が笑うのだから相当おもしろい。丁度CMに入ったとき、お風呂が沸いたと、電子音が知らせてくれる。
『おっ!沸いたな。犬飼先に入って良いぜ?』
『一緒に入るか??』
『い・や・だ!!』
『なんでそんなに拒否る?』
『お前と入ったら・・・・・・のぼせる・・・////』
高校のとき、一度一緒に入ったことがあった。最初は嫌がったんだけど、ほとんど無理やり入れられて一緒に入ることになって・・・・・髪洗ってもらうのはすっごい気持ちかった。アレはマジではまる。でもその後だ・・・・・。体洗ってやるとか言って余計なとこ触るわ撫で回すわ・・・・・察しの通り俺はそのまま美味しくいただかれちゃった訳だが・・・。立てねぇし目回るし俺はその後気失って目覚めたらベッドの上で寝てて額には濡れタオルがおいてあった。
俺ただでさえのぼせやすいのに1時間も2時間も風呂場でなんかヤってられるか!!
『じゃぁまた今度入ろうな』
『入らねぇって・・・さっさと行って来いよ』
少しすねる犬飼を風呂に行かせて、俺はまた始まったお笑いを見て時間をつぶした。
20分後ぐらいに犬飼が風呂から上がってきた。
『んじゃぁ俺も行ってこよっかな』
犬飼と入れ違いで俺も風呂場へ行く。髪と体を洗い、湯船に浸かって息をゆっくりと吐き出す。
昨日は家の整理で終わったし・・・実際今日が住み始めて1日目・・・ってことでいいよな??
朝から結構良い日だったよなぁ〜。犬飼寝ぼけておもしろかったし。迫られたのは正直ビビッたけど・・・。ってか・・・・そういえば・・・初夜ってマジか?今思い出した・・・。え・・・ってことは・・・風呂上がって髪とか乾かしたら俺もしかしてヤバイ??冗談ではなさそうだし・・・。今さら照れることでもないんだけど・・・やっぱドキドキするというか・・・落ち着かなくなる。
『あぁ〜〜〜〜もぅ!犬飼のアホぉ・・・』
思わず口から声が漏れる。まぁ誰にも聞かれてないからいいけど。・・・・・ってかそろそろ出ないとのぼせそう・・・出んのやだけど・・・・。
気分が悪くなる前に湯船から上がる。栓を抜き、浴槽からお湯を抜いてザッと水をまいて風呂から出る。まだ少しモヤモヤとしながら体を拭き、気合を入れてからリビングへ行った。
中に入ると犬飼はソファからこちらを振り返りお疲れさんと軽く片手を挙げた。
『なんか飲み物ついでやろうか?』
『ぉ・・・おう!お茶ほしい!』
犬飼は了解と立ち上がりキッチンへと歩いていく。犬飼の座っていた横に腰を下ろし落ち着かない心臓を落ち着かすために息を吐く。気を抜いたらそわそわと動き出しそうな体を必死に抑え平然を装う。
『ほら』
『ひ・・・ッ!?』
急に頬っぺたに冷たいものが当たって声にならない声を漏らす。ビックリして後ろを振り向くと俺と同じようにビックリしてる犬飼の姿が見える。
手にはコップにつがれたお茶。それが当てられたみたいだが・・・。こぼさなかった犬飼をすごいと思う。
『あ・・・悪い・・・ビックリして・・・』
犬飼からコップを受け取り、少し気まずくて前を向く。そして犬飼も俺の隣に腰を下ろす。なぜか急激にのどの渇きを覚え、俺は犬飼がついできてくれたお茶をごくごくと飲む。
『・・・意識してんのか?』
『ッ!?ゴフッ!ゲホッ・・・ゲホッ』
核心をつかれ思いっきりむせ返った俺はセキが止まらなくなる。犬飼はその間中ずっと背中撫でてくれてたけど・・・。
しばらくするとセキも収まり、今度は顔が熱くなる番だった。そりゃぁもぅビンビンに意識しまくってますから。誰かさんのせいで。
『そんな今さら意識しなくてもいいだろぅが』
『ばっか!そんなん言われて意識しないなんて無理に決まってんだろ!!』
『んじゃぁもぅしても良いってことだよな?』
『はぁ!?何言ってちょっ待っ・・・ン・・・ッ』
犬飼は俺が手に持っていたコップを器用に取ってテーブルの上に置くとそのまま俺に体重を掛けてのしかかって来た。抵抗するすきもなく唇をふさがれる。するりと忍び込んできた舌が俺の舌に絡みついて逃げようと引っ込めてもそれを追うようにしてまた絡めとられた。そうしているうちにだんだんと深くなっていく口付けは俺の意識を朦朧(もうろう)とさせるのには十分だった。目がトロンとしてきて、抵抗する気力もなくなる。狭いソファの上では少し動くだけでも転げ落ちそうな気がして思うように抵抗できなかった。だから余計に、犬飼はいとも簡単に俺を押さえつけ唇をむさぼる。
『ん・・・ふぁ・・・ぅ・・・ん』
一番弱い上あごを舌でなぞられると、体から完璧に力が抜けて下腹部が
ずくんっと脈打つ。ようやく唇が離れ、至近距離で見つめあう。
『このままここでするか?それともベッドがいい?』
『・・・・・・ベッド』
それだけ答えると犬飼はニッと笑って俺の上からのき、ひょいっと俺を抱き上げる。
『犬飼!?歩くって!!自分で歩くから!!!』
俺の叫びを素で無視して俺を担いだまま上機嫌で寝室へと直行した。
ドサッとベッドに下ろされて犬飼は自分の服をすばやく上だけ脱ぎまた俺に詰め寄ってくる。そして俺の服にも手をかけた。スポンっと頭から抜かれてチュッと唇を奪われる。そのまままた押し倒され、犬飼は唇で俺の体を刺激していった。さっき散々むさぼった唇にもう一度軽く口付けて、そのまま耳まで下りてくる。犬飼の息が掛かってゾクッと体が震えた。その反応に犬飼は小さく笑って耳の後ろにチュクッと吸い付いた。次に逸らした首筋にも同じように吸い付く。
『ん・・・・あんま痕付けんな・・・』
犬飼は俺の言葉を聞かず、もう2、3箇所同じように吸い付いて痕を残していった。そうやって唇で刺激してる間も手は俺の体を這い回っている。わき腹をさすられるとくすぐったくて自然と体がよじれる。それでも犬飼はしつこく俺のわき腹を撫で回していた。
しかしその手が唐突に上に上がってきて、胸の突起に触れる。いろんな刺激を受けすでに軽く尖っていたそこは犬飼の指に触れられてさらに硬く尖りだす。
指の腹で回すように擦られたり指で摘まれたりすると自然と声が漏れてしまう。
『ぁ・・・んっ・・・』
時々爪で引っかくように刺激されたり少し強く摘まれるとむず痒いようなくすぐったさを感じた。
ふるふると体を震わせる俺の反応を見て楽しんでいた犬飼がふっと弄っていないほうの突起に目線をやる。
『こっちも弄ってやるな』
そういうとペロッと舌で舐め始める。ザラザラとした舌で下から舐めあげるようにされると指でされるのとはまた違う感覚が襲う。
少し舌先に力を入れて突起を捏ねられるとビクッを体が跳ね、自分で押し付けるような形になってしまう。
『ゃ・・・・ぁんっ・・・』
『猿・・・大胆だな』
『ちが・・・ッ・・・ふぁっ』
否定しようと口を開いたところで突起を口に含まれ吸われるとそんな言葉は簡単に飲み込まれていく。時折甘噛されもう片方も同時に指で弄られるとさっきまで少し残っていた理性もどこかへ飛んでいってしまい声すら抑えられなくなる。
『ん・・・犬か・・・・も・・・ゃ・・・』
『ん?こんなに気持ちよさそうなのにな』
気持ちいい。だからこそさっきから下が疼いてしょうがない。もぅそんなとこどうでもいいから早くどうにかして欲しい。
それを犬飼も解っている様で、突起を触りながらもズボンに手を掛ける。パンツも一緒にずらされて一気に裸にされた俺は恥ずかしさに顔を背けた。真っ赤になる顔を見られたくなくて、さらに両手で顔を覆う。
『ココすごいことになってるぞ?』
『〜〜〜っ!いちいち言うな!!っあ・・・ッ』
するっと形をなぞるように撫でられてビクッと体がこわばる。中途半端な刺激が苦しい。・・・・もっと触ってほしいのに・・・。
『ん・・・ゃ・・・・はぁ・・・ッ犬飼・・・』
覆った手の隙間から犬飼を見ると、ニヤニヤとした顔で俺を見ていた。俺の気持ちをわかっていてわざとそうしているのだという顔。声を殺し、震える体を抑えて思いっきり犬飼を睨む。
『なんだ?なにか言いたげだな』
『ん・・・・ぅぁ・・・』
『意地っ張り。・・・・・手どけてちゃんと俺に顔見せろよ。そしたら猿のして欲しいことしてやる』
俺は一瞬ためらった後、ゆっくりと手をどける。それでも悔しいから顔は背けたまま。そしたら犬飼はその逸らした首筋に軽く歯を立てて噛み付いてきやがった。ゾクッとした感覚はそのまま下半身にいく。
『ぃぬか・・・ぉねが・・・触って・・・』
熱くて苦しくて我慢できなくなった俺は恥ずかしさも吹き飛んで口に出す。その言葉を聞いて犬飼もようやくちゃんと俺自身に触れてくれる。
ゆるゆると扱かれると、
さらに硬度を増しさっきから溢れていた蜜がさらに溢れて犬飼の手を濡らした。滑りが良くなり手の動きが速くなると、それに合わせて呼吸も速くなっていく。
『はぁ・・・んぁッ・・・や・・・だぁ・・・ッ』
『嫌なのか?こんなにベトベトなのに・・・』
『んぅ・・・あっ・・・ふぁ・・・あぁッ』
指で先端をくすぐられると、一際大きい声が漏れる。自分の声が恥ずかしくて手の甲を唇に当てて声を抑えようとしたのに犬飼によって阻止される。手を捕まれて代わりに犬飼が俺の唇を自分の唇で塞いだ。いきなりの濃厚なキスに一瞬目を見開いたが、大人しくそれを受け入れる。どちらのものかわからない唾液が口の端から流れていくのもお構いなしで、なおも激しく唇をむさぼる。その時ふいに犬飼が手に力を込めて俺自身を扱き始める。キスに集中していた俺の神経がまたそっちへといく。でも犬飼はキスも辞める気配がない。
上手く呼吸が出来なくて苦しい。声が出せない分なにかむず痒い感覚が体の中を暴れまわり、それが余計に俺を昂ぶらせる。
『んんッ!!んんぅ〜〜ッ・・・んふぅ・・・はッ・・・ぬかぃ・・・んぅッ』
『はぁ・・・イッてもいいぜ猿』
『な・・・ッ・・ぁんッ・・・』
それだけ言うとまた俺の唇を塞ぐ。さっきよりも激しく擦られて、どんどん体が熱くなって、俺の中の欲望が外に出たいと騒ぎ出す。なにかにしがみ付かなくちゃ落ち着かなくて、俺は犬飼の背中に手を回しぎゅっとしがみついた。その瞬間に体から一瞬力が抜けて、その後小さく痙攣する。
『んッ!んふぅ・・・ん――――ッ!!』
唇を塞がれたままくぐもった叫びを発しながら俺は犬飼の手に全てを吐き出した。
俺がイッた後、犬飼はゆっくりと唇を離し、俺のおでこに口付けた。そして目にもそっと口付けて整理的に溜まった涙を吸い取っていく。俺はまだ整わない荒い呼吸を繰り返しながら犬飼を見つめる。
『ぁ・・・はぁ・・・は・・・ぁ』
『大丈夫か?』
言いながら汗で張り付く俺の前髪を指で優しく払う。
だんだんと呼吸も落ち着いてきたが、意識はまだボーっとする。だがさすがに犬飼が俺の足を左右に割り開くと俺の意識もはっきりとした。
『ゃ・・・・犬飼っ・・・・』
『大丈夫だ』
安心させるように言うと、さっき俺が出したものを蕾
の周りに塗りつけられる。体がこわばると犬飼は気を散らすように俺の唇に吸い付く。そして首筋にも優しく吸い付き、舌で鎖骨をなぞる。
『ぁ・・・・んゃ・・・』
その間に指が一本進入してきて、ゆっくりと抜き差しされる。内壁を擦られてむず痒いのか気持ちいいのか・・・・。犬飼は優しくそこを解していく。
『ぅあッ・・・!』
中で指が曲げられた瞬間イッてしまうかと思うぐらいの強い刺激を受けた。犬飼はそこを中心に俺の中を探っていった。
その間も犬飼はそこだけ攻めようとせず、俺の胸の突起を口に含み舌で転がしていた。そうしている間にいつの間にか指が増やされて、俺のそこはトロトロに溶けていき、いつでも犬飼を受け入れる準備が出来た。
『そろそろいいか?挿れるぞ・・・』
『ぁ・・・ぅあぁッ・・・』
指が引き抜かれ、代わりに犬飼自身が挿入ってくる。指とは比べ物にならないくらいの圧迫感に思わず息を詰める。
『キツ・・・ッ猿・・・詰めんな、息吐け』
『ぁ・・・は・・・ッ・・・・んくっ』
犬飼は俺が少し息を吐き力が一瞬抜けたすきを見計らって腰をグッと進めてくる。なんとか全部収まり、
犬飼もふーっと息を吐く。
『はぁ・・・っ犬飼・・・ぃぬ・・・か・・・ぃ・・・んっ』
『平気か?』
『ん・・・だぃじょ・・・ぶ・・・・。幸せ・・・』
へへっと力なく笑うと犬飼は急に俺に覆いかぶさってきた。
『俺もすっげー幸せ・・・』
どちらからともなく口付け、それが合図かのように犬飼が動き出す。何度も俺の中を往復して突き上げてくる。さっき指で探り当てた俺のイイ所をグイグイと擦りあげられると悲鳴に近い声が次々と漏れた。
『ひ・・・っぁあ・・・んぁッ・・・』
前も一緒に手で擦られるともう訳がわからなくて意思とは反して体が勝手に動いてしまう。犬飼の呼吸に合わせ動くと、1つなんだということが強く実感出来て、安心して涙が溢れてくる。それに気付いた犬飼がペロっと涙の筋を舐め、目に溜まる涙も舐め取る。
『ぃぬか・・・すき・・・・だぃ・・・すきっ・・・』
『あぁ・・・・俺も大好きだ・・・』
そう言われて抱きしめられると、これ以上ないってほど嬉しくて嬉しくて、俺も犬飼にしがみついた。
腰の動きが速さを増し、さっきよりも強く内壁を擦り上げられる。
『んんっ・・・ひぁッ・・・
だ・・・めッ・・・出ちゃ・・・・』
『俺も・・・・そろそろ限界・・・』
『んぁ・・・ッ・・・やぁっ・・・っあぁぁぁぁ!!』
『・・・・ッく・・・』
一際大きく腰を動かされ俺は一気に絶頂を迎える。その後すぐ犬飼も俺の中に欲望を吐き出し、2人して荒い呼吸を繰り返しベッドに突っ伏した。
だいぶ落ち着きを取り戻し、2人してベッドの上でくるまっている。っていうか俺は犬飼の腕に抱かれて離してもらえないんだけど。
『犬飼、あんま腰のあたり触んなって・・・くすぐったい』
ただでさえ敏感になっているのに腰撫でられたらゾクゾクしてたまらない。
文句を言うと犬飼は少しムッとしてゴロンとまた俺を下に組み敷く。
『ちょ・・・犬飼?俺もうヤらねぇぞ?それにお前明日試合なんだし・・・』
『俺もヤる気はない』
それを聞いて安心したけどでもなにやらよからぬ事を考えていることは確かだ。
さっきから俺の顔をじーっと見て目線1つはずさない。そんなに見られても困るって言うか・・・・なんだよ?みたいな・・・。
その時犬飼が動いたので俺もビクッと構えると、犬飼は俺の首に擦り寄ってくる。正直拍子抜けで俺は一瞬目が点になった。そのまま肌を擦り合わせてくる犬飼を今度は俺がじーッと観察する。
もしかして甘えたかっただけか??
俺も犬飼も末っ子のせいか甘えたなところがある。だからエッチの後とか結構こういうの多い。その時間がたまらなく好きだったりする。
『くすぐったい・・・んっ・・・てめ・・・また吸いやがって。どんだけ痕付ける気だよ?』
首筋から胸元まで赤い花びらがびっしり。高校のときはクラブとかで着替えのときハズいから付けんなって言って我慢させてたせいか、今になってそれが爆発するように犬飼はするたびにいっぱい痕をつけたがる。今は誰にも見られないから別に何も言わねぇしとめる気もないけど・・・。
『もっとつけていいか?・・・・俺のものっていう証・・・』
『バーカ。そんなんいらねぇだろ?コレあるし』
そう言って左手を・・・・特に薬指を犬飼の目の前に持っていく。朝もらったエンゲージリング。
それを見ると犬飼も、そうだな・・・と笑う。
もちろんこんなリングなんかなくったってもぅとっくに犬飼のもんだけど・・・。
犬飼を引き寄せて口付けるとなんとも言えない幸せそうな顔で微笑む。
それを見て、俺も幸せで・・・・・一生一緒にいたいと思った。
今はまだ寝たくなくて、もう少しこの幸せ感に浸っていたくて・・・・・犬飼の腕の中で何度も何度もキスを繰り返した。
もう少しだけ・・・・。もう少しだけこのままで・・・・・・。
end